2024/09/09
うつと夜は仲良し。
うつになると必ずと言っていいほど、夜行性になります。
うつを治したければ、これを改善していくのが非常に効果的です。
もちろん、そんなことできない、夜安心して眠れない、という人もいるでしょう。
私もそうでした。
私も、2年前の夏にうつを発症しました。
関連記事:うつ発症
どうやって、夜行性の自分を少しずつ変えていったか、紹介します。
1.体内時計はほっておくと1時間ずれる
人間には、睡眠ー覚醒リズムというものが備わっています。
朝は目が覚めて、夜になれば自然と眠くなるリズムのことです。
この睡眠―覚醒リズム、実は24時間周期ではない、そうなのです。
ほっておくと、25時間のリズムとなってしまいます。
だから、人間はあることをしなければ、眠くなるタイミングが毎日1時間ずつ遅くなっていくのです。
9時に寝ている人は、次の日には10時にならないと眠くなくなってしまいます。
これが、人間が夜行性になっていく大きな原因です。
2.体内時計を調整するあること
25時間の体内時計ですが、あることを行うと、この体内時計が調整されて、毎日同じ時間に眠くなります。
そのあることとは・・・朝日を浴びることです。
朝日を浴びると、脳は光を感知し、ほっておくと1時間ずれてしまう睡眠―覚醒リズムを調整し、いつもと同じ時間に眠くなるように調整してくれます。
この朝日を浴びる行為が、うつだとなかなかできなくなるのです。
うつの状態になると、本当に家の外に出られなくなります。
「大の大人が、昼間から何をしているんだろう???」と近所の人に噂されてしまうのではないかと、過剰に心配してしまいます。
すると、一日中家の中にいることになります。
私の場合、洗濯物を取り込んだり、干したりするのも嫌でした。
誰にも見られたくない、という心理が強く働くのです。
こうなると、浴びる光といえば、部屋の照明だけ。
3.部屋の照明ではルクス不足
「部屋の照明なら、結構明るいし、朝日の代わりになるんじゃないか。」
そんな声が聞こえてきそうですが、代わりにはなりません。
部屋の照明は500ルクス程度。
曇っている日だって、外にいれば5000ルクスに達します。
太陽が出ていれば、1万ルクスにもなります。
部屋の照明の約20倍です。
だから、部屋の照明では、脳が
「朝日だ!!!」
と感知してくれないのです。
よって、部屋から出られないと、結果的に睡眠-覚醒リズムが毎日1時間ずつずれ、夜行性になってしまいます。
ただ、どうしても部屋から出て、朝日を浴びるというのは、ハードルが高いです。
だから、お勧めの方法は、レースのカーテンにして、もしくは、カーテンを開けて、窓際で朝日を浴びるのです。
これなら、十分な明るさを脳が感知できます。
私も実際に行っていた方法です。
4.朝日を浴びると脳はどうなるか
朝日を浴びた脳は、セロトニンという物質を大量に分泌させます。
このセロトニンは、心を安定させて穏やかにする働きがあります。
朝日を浴びないと、体内で分泌されるセロトニンが減ってしまいます。
だから、うつが悪化していくのです。
心配する気持ち、不安になる気持ちを抑えることができなくなります。
自分を責め続ける日々が終わりを迎えないのです。
また、朝日を浴びてセロトニンが出ると、それとは対極的にメラトニンという物質の分泌量が減ります。
メラトニンは、睡眠を誘発する作用があります。
朝日を浴びると、メラトニンが減る。
だから、自然と目が覚めるのです。
5.セロトニンがメラトニンに変わる
朝日を浴びて、十分に分泌されたセロトニンは、夜になると、メラトニンへと変わります。
メラトニンは、睡眠を誘発する作用があります。
これが、夜になると、眠くなるメカニズムです。
一方、セロトニンはメラトニンとは対照的に、夜になると分泌量が減ります。
辺りが暗くなり、セロトニンの変わりにメラトニンが増えて、自然と夜に眠くなるのです。
朝日を浴びていないと、セロトニンがそもそも大量に分泌されていないので、夜になってメラトニンも増えません。
よって、夜に眠れなくなってしまうのです。
話が脱線してしまいますが、私もうつの時、夜眠れなくなり、街を徘徊していました。
リズムが崩れてしまって眠れないし、なぜか布団に入ると、不安が襲ってくれるのです。
それを紛らわすために、夜になると、ドライブをする。
興奮しているんだか、不安なんだかわからない状態です。
毎日、夜中までやっているゲーム屋に行っていました。
思い返すと、やっぱり夜は良い空気ではありません。
重たい負の空気が充満している気がします。
6.うつによる夜行性を治す
私が行った方法は、ちょっと強引な方法です。
うつが回復してきた頃、無理やり朝に予定を入れるようにしていました。
予定といっても、家族とのものばかりです。
例えば、家族で朝日を見に行く。
当然、当時夜に眠ることはできません。
でも、そんな私とは無関係に朝日は昇ります。
一睡もできないまま、家族と4時頃に家を出て、朝日を見に行きました。
そのまま、海を眺めたり、喫茶店に行ったりして、眠気を紛らわしました。
そして、どうしても昼頃眠くなります。
そのまま、1時間ほど寝てしまうのです。
1時間寝たら、無理やり起きる。
そのまま夜まで、眠るのを我慢します。
そんなことをして、なんとか夜行性を治しました。
眠れなくて、困っている人のお役に立てたら、
幸せです。