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部下があなたの指示通りに動けないのは、本当に部下が悪いの? 良い指示の出し方の原則5

time 2017/10/14


部下に指導をしたことがある人は、次のような感情を一度は持ったことがあることでしょう。

 

「どうして、あの部下は私の指示を一回で理解できないのか?」

「どうして、部下は指示を聞いてもきちんとその通りに行動できないのか?」

 

イライラして、部下に感情的に当たったこともあるはずです。

 

でも、ちょっと待って!!

本当に、指示通り動けないのは、全て部下のせいなのでしょうか?

ひょっとして、あなたの指示の出し方にも責任があるのではないでしょうか?

 

部下が動きやすい指示の出し方ができるようになると、本当に日々のストレスが激減します。

私は、小学校の教員をしていました。

子どもたちが、私の指示をきちんと理解できると、本当に学級をスムーズに経営できます。

労力は、上手く指示を理解できていない時の1/2以下です。

その時の経験をふまえて、分かりやすい指示の出し方を紹介します。



1.指示を短くする

指示が長いと、その内容を覚えておくことが非常に困難になります。

これは、脳が短期的に記憶できる能力に限界があるからです。

この短期的に記憶する脳の領域のことを、ワーキングメモリといいます。

関連記事:子どもが親の言うことをきちんと理解できない本当の理由

 

短期的に記憶できる事象の数は、個人差がありますが、4±1と言われています。

よって、次のような指示では、内容を覚えておくことが物理的に難しいのです。

 

A君。まず、この書類を終わらしておいて。そしたら、次に○○さんに電話して。『先日の取引のことで電話しました。』って伝えるのよ。あ、この書類もコピーしてほしいのよね。20部よ。ついでに、コーヒーいれてくれるかしら。ミルクは入れて。砂糖はなしね。よろしく。

 

この会話の中には、細かく分けると指示が8つ含まれています。

①書類を終わらせる

②○○さんに電話する

③先日の取引のことで電話しました。と伝える

④書類をコピーする

⑤20部コピーする

⑥コーヒーを入れる

⑦ミルクは入れる

⑧砂糖はいれない

 

短期的に人間が記憶できる事象の数は、4±1。

優秀な人でも、この指示の5つしか覚えることができません。

人によっては、最後3つの指示しか覚えることができない可能性もあります。

 

したがって、相手に確実に覚えてもらうためには、指示を短く簡潔なものにする、ということが必要となります。



2.視覚情報を与える

指示を短くする簡潔にする。

このことは大事ですが、忙しい中でそうは言っていられない時もあります。

一度に大量の指示を部下に出さなければならないこともあります。

 

その時は、

指示を紙に書く

という方法が有効になります。

 

指示の内容が紙に書いてあれば、いくら部下が指示された内容を忘れたとしても、紙を見れば思い出せます。

 

この時に、さらにもう一工夫すると指示の達人になれます。

それは、

視覚情報+聴覚情報で指示を与える

ということ。

 

人間には、視覚(目で見て)から情報を取り入れるのが得意な人がいます。

一方で、聴覚(耳で聞いて)から情報を取り入れるのが得意な人もいます。

だから、部下がどちらのタイプであっても大丈夫なように、指示が書かれているメモを見せて、その上で口でも指示を出すのです。

これで、完璧です!

 

ちなみに、私は教員時代、この指示の出し方のおかげで、ある子と上手く信頼関係を結べました。

関連記事:『いやだ』と連呼する子と出会って一番変わったのは私

 

3.メモを取らせる

いやいや、指示のメモを書いてあげる!?

そんな時間ないよ!!

という声が聞こえてきそうです。

 

そんなときは、必ず部下にメモを取らせましょう。

 

メモをとれば、ワーキングメモリがいっぱいになり、指示内容を覚えていないということもなくなります。

いくら指示を出しても、メモが人間の曖昧な記憶力を補完してくれます。

 

さて、メモを取らせるときに大事なこと。

それは、指示を出す側がその指示のキーワードを強調するすることです。

 

コピーとって。20部ね。」

 

そうすれば、部下はキーワードだけメモすればOKとなります。

のちのち、メモされたキーワードだけ見れば、それが記憶のフックとなり、指示内容全体を思い出せるようになります。

 

4.抽象的な言葉を使わない

抽象的な言葉の代表が

「あれ」「それ」「これ」「どれ」

です。

 

あそこにある書類をそこに置いておいて!

 

このような指示では、言葉を厳格にとらえようとするタイプの部下は全く理解できません。

 

「あそこ」ってどこのこと?

「そこ」ってどこのこと?

 

そう思ってしまい、動けなくなってしまいます。

そのならないように、出来る限り具体的に指示を出しましょう。

 

Aさんの机の上に置いてある決算書の資料を、私の机の上にある黄色いファイルに挟んでおいて。

 

こうやって伝えるだけで、格段に指示が分かりやすくなります。

 

また、「ちゃんと」「しっかり」という言葉もよく使われますが、これも非常に曖昧です。

 

書類を作成したら、しっかり確認しておいて

しっかり確認する、とはどういうことなのか、迷ってしまいます。

しっかり、の基準が人によって、違うからです。

だから、このように伝えましょう。

 

一度、作成した書類は印刷して、最低2度は小声で読みながら間違いがないか確認して!

 

これなら、やるべき行動が明確になります。

 

5.指示を出したらアウトプットさせる

人間は、インプットするだけでは記憶が定着しづらいのです。

つまり、耳で指示を聞いたり、指示の書いてあるメモを見るだけでは、記憶に定着されづらいのです。

 

そこで、トドメの一発。

 

指示を出したら、必ずその指示を部下が理解できているのか、復唱させてみましょう。

 

今、私が出した指示の内容。もう一度、自分でも言ってごらん。

 

こんな風にして、指示内容を部下の口に出して、復唱してもらうのです。

このアウトプットによって、記憶はより定着しやすくなります。

 

また、指示の最後にこちらから質問するという方法もあります。

 

コピー20部とってね。両面カラーコピーよ。ホチキスは左上をとめて。

 

という指示を出したなら、

 

上司「コピーは何部?」

部下「20部」

 

上司「どんなコピー?」

部下「両面カラー」

 

上司「ホチキスは?」

部下「左上」

 

こんな風に簡単に確認してあげることで、部下が指示内容をアウトプットできます。

また、どこを理解していないのか、上司が確認することもできます。

 

6.最後に

色々な方法を書きましたが、一番大事なことはこのことです。

 

部下が指示を理解できないのは、上司である自分の指示の出し方にも責任がある

 

と感じることです。

自分の責任として捉え、日々成長している上司を部下は尊敬します。

 

変えることができるのは、自分。

部下を責めてしまう前に、一度立ち止まって考えてみてください。

部下がスムーズに指示を理解できた時、あなたにとって新たな世界が広がります。



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